キャリアアップ助成金とは?
キャリアップ助成金とは、会社が有期雇用労働者や短時間労働者、派遣労働者、障害者を正社員にするときや、有期雇用労働者等の賃金をアップするとき、賞与・退職金などを導入するときに使える厚生労働省の助成金です。
キャリアップ助成金には以下の6つのコースがあります。
- 正社員化コース:有期雇用労働者や短時間労働者を正社員にした
- 障害者正社員化コース:障害のある有期雇用労働者等の方を正社員にした
- 賃金規定等改定コース:有期雇用労働者等の賃金規定等を3%以上アップさせた
- 賃金規定等共通化コース:有期雇用労働者等と正規雇用労働者との賃金規定を共通にした
- 賞与・退職金制度導入コース:有期雇用労働者等に賞与や退職金を導入した
- 社会保険適用時処遇改善コース:①有期雇用労働者等が社会保険の被保険者となったときに手当支給・賃上げ・労働時間延長を行った②有期雇用労働者等の労働時間を延長して新しく社会保険の被保険者にした
https://www.mhlw.go.jp/content/11910500/001469677.pdf
キャリアップ助成金を申請するメリット
会社のキャリアップ助成金の活用には5つのメリットがあります。
1 キャリアアップ助成金の対象になるケースが多い
キャリアアップ助成金には6つのコースがあります。
豊富なコースが設けられている助成金ですので、有期雇用労働者等の正社員化や賃金などの待遇改善の際は対象になる可能性が高いと言えます。
申請を考えている会社の業種や事業内容も関係ありませんので、使いやすく申請しやすい助成金です。
2 キャリアアップ助成金は受給金額が比較的大きい
キャリアアップ助成金の受給金額はコースにより異なります。また、条件を満たすことにより加算なども行われます。どのコースを申請する場合でも、受給金額はまとまった金額になるのが基本です。
会社がキャリアップ助成金を申請することで、まとまった金額を調達できるというメリットがあります。
3 受け取った助成金の使い道は自由である
キャリアアップ助成金の使い道は自由です。
これはよく勘違いされがちなポイントですが、受け取った助成金を従業員の正社員化や賃金アップに使う必要はありません。
たとえば有期雇用労働者等の正社員化コースでキャリアアップ助成金を申請したとします。申請後に助成金を受け取りました。
助成金の内容や申請コースから「受け取った助成金は正社員化に使わなければならない」と思うかもしれませんが、特にそのような制限はありません。会社の事業に必要な備品や設備の購入など、柔軟に使って問題ありません。
キャリアアップ助成金の使途は自由です。
申請コースの内容にお金の使途が縛られることはありません。
4 受け取った助成金は返還不要である
これはキャリアアップ助成金だけの話ではありませんが、受給した助成金は原則的に返還不要になっています。
金融機関から融資を受けると金利分を付して返済しなければいけません。対して助成金は返還不要になっていますので、返す必要のない資金調達方法として活用できます。
5 キャリアアップ助成金は人材不足解消に使える
キャリアアップ助成金の申請条件はコースによって異なりますが、コースごとの主な条件は有期雇用労働者等の正社員化や賃金アップ、退職金・賞与の導入などになっています。
有期雇用労働者等の雇用待遇をより良くすることで、既存の従業員の定着に繋がります。
たとえば今までアルバイトとして働いていた従業員がいた場合、「アルバイトのままなら他社に行こうか」と考えるかもしれません。しかし、正社員にしてくれるなら「このままこの会社で働こう」と思うかもしれません。
また、現在の賃金や退職金・賞与によっては「もっと待遇の良い会社があれば転職しよう」と思うかもしれませんが、「賃金アップしてくれるならこのまま働き続けよう」「退職金や賞与を出してくれるなら、このままこの会社で働こう」と思うかもしれません。
キャリアップ助成金の申請条件を満たすことで既存の従業員の待遇が良くなり、人材の定着に繋がります。人材の定着に繋がる結果、人材不足に陥りにくくなるわけです。
正社員化や賃金アップ、賞与・退職金の導入は社外にもアピールできます。社外にアピールすることで、人材確保にも繋がります。
キャリアップ助成金の活用事例
キャリアアップ助成金は「有期雇用労働者等の正社員化」や「待遇アップ」の際に広く使える助成金です。
実際にキャリアアップ助成金を申請し、有効活用した事例をご紹介します。
活用事例①パートタイマーの従業員を正社員にした
有期雇用していた従業員が仕事を頑張ってくれているので、ぜひとも正社員として雇用したいと考えました。正社員として雇用することで、このまま自社に定着して欲しいという狙いがありました。
また、今まで育児や介護の関係でパートタイマーとして働いていた従業員に「育児(介護)がひと段落した」と言われ、こういった仕事を覚えている従業員や、しっかり会社を支えてくれる従業員を正社員として雇用したいと考えました。
以上が有期雇用/パートタイマーとして雇用していた社員を正社員化し、キャリアップ助成金を受給した事例です。
活用事例②派遣社員を正社員として雇用した
現在社内に派遣社員として働いている従業員がいます。
新たに社員を雇用すると、どうしても時間をかけて仕事を覚えてもらわなければいけません。できればすでに仕事を覚えている派遣社員を正社員として長期的に雇用したいと考えました。
この派遣社員の従業員を正社員として雇用し、キャリアップ助成金を受給したという事例です。
活用事例③最低賃金に合わせて賃金アップしたい
日本では賃金が上昇傾向になっており、最低賃金も随時見直されています。
自社の時給/給与が最低賃金ぎりぎりになっているため、最低賃金アップに合わせて自社の時給/給与の見直しを行おうと考えています。
最低賃金アップに合わせて自社の時給アップを行い、キャリアップ助成金を申請した事例です。
活用事例④退職金や賞与、賃金などを見直し優秀な従業員を確保した
社内の従業員の賃金アップや賞与・退職金の導入など、待遇の見直しを考えていました。
近年、従業員の確保が難しくなっており、このままだと人材確保が困難になること、人手不足に悩まされることが考えられるからです。今のうちに賃金アップや賞与・退職金の導入を積極的に行い、優秀な従業員の確保や人手不足対策を行いたいという狙いがあります。
従業員の賃金アップなど待遇の見直しを行ったことをアピールし、優秀な従業員を確保したという事例です。
まとめ
キャリアップ助成金は申請コースが多いので、正社員化や賃金アップの際に幅広く活用できるというメリットがあります。
ただ、申請コースが多いということは内容や条件がそれだけ複雑だということです。
自社で申請しようとすると、どうしても時間や労力がかかってしまいます。そのため、キャリアップ助成金の申請は社労士への依頼がおすすめです。
大澤社会保険労務士事務所はキャリアップ助成金の申請を承っています。
助成金のことなら大澤社会保険労務士事務所にぜひご相談ください。





