両立支援等助成金とは?
両立支援等助成金とは、仕事と子育てや女性特有の体の事情、介護など、「家庭や体」と仕事を両立するための助成金です。
たとえば、自社に勤めている従業員Aの家庭に子供が生まれ、Aから育休を取得したいと相談されたとします。Aが育休を取るとなると、育休後の職場復帰やAの代替業務をする人員について考えなければいけません。実際の業務や職場環境を整えるためには労力もお金もかかります。
従業員が育児や介護などと仕事を両立するため、そして両立のための職場環境を整えるための助成金が「両立支援等助成金」です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html
両立支援等助成金には6つのコースがある
両立支援等助成金には6つのコースがあり、会社の状況に合わせて申請するコースを選ぶことになります。
両立支援等助成金の6つのコースと支援内容は次の通りです。
| コース | 支援内容/目的 |
| ①出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金) | 子育てをする男性従業員の育児と仕事との両立支援
男性従業員の育児休業の取得促進と取得率アップの支援 |
| ②介護離職防止支援コース | 介護をする従業員の介護と仕事との両立支援
介護する従業員の介護休業取得や復職の支援 介護休業を取得する従業員や介護のために時短勤務する従業員の業務代替者への支援 |
| ③育児休業等支援コース | 子育てする従業員の育児と仕事の両立支援
従業員の円滑な育休取得と復職の支援 |
| ④育休中等業務代替支援コース | 子育てする従業員の育児と仕事の両立支援
育休を取得する従業員や育児のために時短勤務する従業員の業務代替者への支援 代替要員の新規補充支援 |
| ⑤柔軟な働き方選択制度等支援コース | 育児など家庭の事情に合わせた柔軟な働き方の支援 |
| ⑥不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援コース | 女性従業員の不妊治療や更年期、月経に起因する症状と仕事の両立支援 |
両立支援等助成金を申請するメリット
会社の状況に合った両立支援等助成金を申請することには5つのメリットがあります。
返済不要の資金を調達できる
両立支援等助成金などの厚生労働省の助成金は条件さえ満たしていれば支給されます。また、支給された助成金は原則的に返済不要です。
両立支援等助成金の支給金額はコースによって異なります。
| 助成金の種別 | 支給金額 |
| 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金) | 男性の育休取得 / 1人目20万円、2・3人目10万円
男性の育休取得率の上昇等 / 60万円 |
| 介護離職防止支援コース | 介護休業 / 40万円
介護両立支援制度 / 20万円・25万円 業務代替支援 / 3万円・5万円・20万円 |
| 育児休業等支援コース | 育休取得時 / 30万円
職場復帰時 / 30万円 |
| 育休中等業務代替支援コース | 最大67.5万円・最大128万円・最大140万円 |
| 柔軟な働き方選択制度等支援コース | 20万円または25万円 |
| 不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援コース | 30万円 |
両立支援等助成金を申請することで、返済不要のまとまった資金を調達できるというメリットがあります。
会社の業務と家庭事情との両立環境を整えられる
介護や子育て、女性従業員の体調。このような事情から、従業員が業務と家庭の両立が難しくなることは珍しくありません。
会社に両立に関するルールがないと、仕事と家庭事情の両立が難しく業務が滞るリスクがある他、従業員の離職にも繋がってしまいます。これは会社にとっても損失です。
両立支援等助成金を申請するときは、仕事と家庭事情の両立のために勤務体制や業務、就業規則などを整える必要があります。
両立支援等助成金を申請することでまとまった資金を支給されるという点もメリットですが、両立支援等助成金を申請するために仕事と家庭のことを両立できる職場環境を自然と整えられるところもメリットです。
両立環境を整えることで従業員の定着率がアップする
仕事を家庭の事情の両立が難しい職場環境だと、せっかく自社に入ってきた人材が「介護が」「子育てが」「体調が」といった事情で定着が難しくなってしまいます。
両立支援等助成金の申請のために仕事と家庭の事情を両立しやすい職場環境を整えると、従業員の定着率アップにも繋がります。
仕事の環境を整えることで優秀な人材確保に繋がる
転職者や新卒社会人が会社を選ぶときは、「家庭と仕事を両立しやすい環境になっているか」などのポイントもチェックしています。環境が悪い。条件が悪いと感じると、その会社を転職や就職の候補から外すことも少なくありません。
特に優秀な人材の場合、引く手あまたです。当然ですが給料だけでなく、働きやすい環境も含め会社を選びます。
家庭と仕事の両立が難しい職場だと、「他の会社の方が良い条件だから」とすぐに候補から外されてしまう結果、優秀な人材の確保が難しくなります。すでに勤めている優秀な従業員が「仕事と家庭の両立が難しい」という理由で離職するケースや他社に転職するケースも少なくありません。
育児や介護など家庭の事情と仕事を両立しやすい環境を作ることで優秀な人材を確保しやすくなり、すでに勤務している人材の流出を防げるというメリットがあります。
自社のイメージアップに繋がる
消費者や求職者、新卒社会人、取引先、顧客。これらの社会の目から見た自社を考えたとき、
「家庭と仕事の両立が難しく、すぐに離職者が出てしまう」
「介護休暇や育休を取得しにくい」
という場合と、
「柔軟に育休や介護休暇を取得できて復職しやすい」
「代替業務の担当者をすぐに立てて対応してくれる」
という場合では、どちらが好印象でしょうか。
当然ながら後者の方が自社の印象は良くなります。
両立支援等助成金を申請するために職場環境を整えることで自社のイメージアップに繋がります。
両立支援等助成金を申請するときのコツ
両立支援等助成金に限らず、助成金の申請には時間と手間がかかります。
スムーズに助成金の支給を受けるためには3つのコツがあります。
常日頃から労務管理を徹底しておく
厚生労働省の助成金を申請するためには多くの必要書類を準備しなければいけません。また、申請要件を満たす必要があります。
最新の法令に則った就業規則を整えておく。賃金台帳や労働者名簿を整えておく。このように常日頃から労務管理を徹底しておくことで、「助成金を申請したい」というときにスムーズに申請準備できます。
社労士に相談し、労務管理を徹底しておくことが第一のコツです。
申請準備に早めに着手する
第二のコツが助成金の申請準備に早めに着手することです。
両立支援等助成金の申請では介護休業や育児休業などのルールを整える必要があります。助成金の申請準備に早めに着手しておかないと「思っていた以上にやることが多い」「申請の期限に間に合わない」と困ってしまいます。
余裕を持って準備を進めるためにも、申請準備には早めに着手することがコツです。
助成金の申請を社労士に依頼する
両立支援等助成金のスムーズな申請、支給のためには、社労士に依頼することが第三のコツです。
助成金の申請には専門的な知識が必要で、準備にも時間がかかります。自社でできると思っても実際は「何を準備すればいいか分からない」「業務を圧迫する」などの理由から、途中で諦めて社労士に依頼するケースも少なくありません。
助成金をスムーズに申請するためにも、社労士に相談することをおすすめします。
両立支援等助成金のメリットや申請時のコツ|まとめ
両立支援等助成金の申請にはまとまった額の資金調達や家庭と両立しやすい職場環境を整備できるといったメリットがあります。
ただ、両立支援等助成金に限らず厚生労働省の助成金の申請は専門的な知識がないと難しいのが現実です。スムーズな申請と支給のためにも社労士への依頼をおすすめします。
両立支援等助成金の申請なら、大澤社会保険労務士事務所にお任せください。
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